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無類のピアノ好きが高じ、とうとうピアノ様のおうちを建てるはめに。

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ピアノのおうち 建築日記
ピアノ好きの、ピアノ好きによる、ピアノのための家を新築!  人間様よりピアノ様、居住部屋より防音室が重視のおうちです。  ダイワハウスXEVO-Eで4/26完成しました。 今後は住み心地をレポートします。
防音室の音響/最適残響時間
 防音の仕様はあとは床について書くぐらいなのですが、先週、聞いてびっくりの「今ごろになって設計変更」があったため、まだ具体的な仕様を知らされていません。
 来週以降にご報告しようと思います。


 今まで、防音室のお話は外に対する「防音」を中心に書いてきました。
 しかし、それと同じぐらい大事なのが中に対する「音響」面です。

 心地よく響く部屋だと自分の演奏が随分うまくなったように感じます。

 「心地よく響く」ためには実に様々なことを考慮する必要がありますが、その中でも「ほどよい残響」というのはかなり大きなウェイトを占めると思います。


 私は普段は残響殆どなしの環境でピアノを練習しています。
 直接音が殆どで、練習にはよいものの、ちょっとつまらないですね。

 それがホールで弾くと、自分の演奏の筈なのに、腕が上がったように感じるんですね。
 楽器自体が違うということもありますが、ホールの残響によるところも大きいのでしょう。

 まあぶっちゃけ、カラオケ行くと皆さんエコーかけるのと同じような話です。


 因みに、世界の著名なホールの残響時間(@ 500 Hz)はこのぐらい。

ホール名@所在地残響時間
(満席時)
残響時間
(空席時)
ムジークフェライン@ウィーン
(楽友協会ホール)
2.04秒3.06秒
コンセルトヘボウ@アムステルダム2.05秒2.55秒
コンツェルトハウス@ベルリン2.00秒2.51秒
シンフォニーホール@ボストン1.85秒2.40秒
カーネギーホール@ニューヨーク1.80秒2.10秒
浜離宮朝日ホール@東京1.65秒1.83秒


 満席時と空席時で値が異なるのは、聴衆自身が吸音材の役割を果たすためです。

 この表を見ると、響きがよいとされている大ホールはおおむね残響時間2秒程度です。


 では、かのウィーン・フィルの本拠地、ムジークフェラインに倣って”残響2秒”の部屋を自宅に作ればよいのか?

 答えは "Absolutely NO!!" です。


 もし我が家で残響時間2秒の部屋を作ると風呂場のような不快な音場になるでしょう。

 それは、「最適残響時間」が部屋の容積(の対数)に比例するからです。


 空間が大きくなればなるほど、至適な残響時間は長くなります。

 逆に、部屋が小さくなればなるほど、最適残響時間は短く設計しなければなりません。

 上記のホールを見ても、大ホールでは残響時間は2秒程度で設計されているのに対し、カーネギーや浜離宮などの少し小さいホールになると、残響時間も短めになっているのがわかります。

 ましてや個人の家レベルとなると、もっともっと短く設計する必要があります。


 また、最適残響時間は演奏される楽器や音楽の種類によっても違ってきます

最適残響時間(音楽種類別)永田穂建築音響設計事務所の記事より)

 オーケストラを対象に設計された大ホールでピアノをたたいても、わんわん鳴り響くだけでまるでディテールがわからず、という経験、みなさんありませんか?
 教会でのオルガンコンサートは実に朗々と響いて素晴らしいですが、ピアノのコンサートとなると風呂場状態…ということもありますよね。

 ピアノに求められる残響時間はオケや弦楽器に比べ、ずっと短めがよいのです。

 (その逆もまたしかり。ピアノや室内楽向けのホールでオケが演奏しても、音が痩せて聞こえてしまいます。先日、津田ホールでオケを聴きましたが、そんな感じでした。)



 では、個人の家のピアノ室の残響時間は、具体的にはどの程度の長さがよいのでしょうか。
 こちらの表を参考にしてみます。

最適残響時間(小規模空間)シグマ音響のサイトより)


 防音室を作るなら、ほどよい残響のある部屋を…とは前から思っていました。

 上記の表によると、4.5畳の場合は0.2秒程度、10畳0.3秒程度、20畳であれば0.4〜0.5秒程度が適正、ということになります。

 逆に言えば、残響時間を確保するためには、それなりの広さが必要になってくる、ということです。

 余り狭すぎると、殆ど残響時間は確保できず、非常にデッドな部屋となってしまいます。これでは防音は完璧でも、中の環境は今までと同じ。

 我が家の場合は、残響時間を確保するために、とにかく防音室のスペースをとることを最優先に考えました。
 (例え居室スペースを削ってでも、です!)。
 結果、変則的な形ではありますが、幸い20畳程度確保できたので、計算上は0.4〜0.5秒程度は残響があっていいことになります。
 長めにとると弦楽器向け、短めにとるとピアノ向けということになりますか。


 続きはまた今度。
 我が家の防音室の平面図も公開しますのでお楽しみに。。。


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